
みなさんこんばんは。けいともです。
ついにコロナウイルスの影響で緊急事態宣言が出そうですね。みなさんも不要不急の外出は出来る限りしないようにしましょう( ;∀;)
さて今回は「はたらくくるま解説シリーズ」第四弾ということで高所作業車について解説していきたいと思います。
電柱の点検なんかに使用されるので、みなさんも目にする機会が多いのではないでしょうか?
その前に前回はラフテレーンクレーンについて解説させていただきましたがいかがだったでしょうか?前回の記事を読まれていない方は下にリンクを貼っておきますので、そちらから先に読んでいただけますと幸いです。
それでは解説していきましょう!!
高所作業車とは!?

高所作業車の用途と解説
高所作業車とはそのままの意味で、高所で作業を行うための機構を有した車両並びに建設機械です。「リフト車」と呼ばれることもあります。
「高所作業車」と呼ばれるためには以下の3つの条件があります。
- 2m以上の高さに上昇できる作業床(作業員が作業時に乗る場所)を持ち、昇降装置、走行装置等により構成される。
- 作業床の上昇、下降などに人力以外の動力を使用する。
- 不特定の場所に自走できる。
逆に言うと、この3つのうち1つでも当てはまらない項目があるとすれば、それは「高所作業車」ではないということですね。
高所作業車の用途としては、電気設備(配電線)等の保守、空調設備のメンテナンス、街路樹の整備、道路標識の設置およびメンテナンス、ドラマや映画の撮影など様々な高所作業に使用されます。
高所での作業が必要な場合、高所作業車は自力で自由に移動出来るので基本的に場所を選びません。そういう意味ではものすごく便利な建設機械であると言えます。
高所作業車の分類について


高所作業車の作業床(作業員が作業時に乗る場所)の昇降方式には大きく分けて2種類あります。それが「ブーム式」と「垂直昇降式」です。
「ブーム式」はクレーンのようなブームと呼ばれるアームを持ち、その先端に作業床が取り付けられていて、ブームの伸長によって作業床を移動させます。
「垂直昇降式」はその名の通り、作業床が真上に向けて高くなっていくタイプの高所作業車です。基本的に最大高さが2m~10mの小さいタイプの高所作業車に用いられます。
高所作業車の走行方式も大きく分けて2種類あります。それが「トラック搭載型」と「自走型」です。
「トラック搭載型」はその名の通り、市販のトラックに高所作業装置を架装した高所作業車になります。市販のトラックベースですので、公道走行が可能であるというのが最大の特徴です。
「自走型」は走行装置をトラックに頼らずに、高所作業装置にタイヤやクローラー(キャタピラ)が取り付けられており、作業床の上から走行操作が出来ます。作業床が高くなっている状態でも走行操作が出来るというのが利点です。ただし公道の走行は出来ません。
以上の2つずつを組み合わせたものが「高所作業車」となります。
「トラック搭載型」の高所作業車は一部を除き「ブーム式」を用いる場合がほとんどです。逆に屋内作業等で用いられる「自走型」は「垂直昇降式」を用いるケースが多いですが、造船所などで用いられる高所作業車は「ブーム式自走型」となっている場合がほとんどです。
高所作業車の歴史
便利な高所作業車ですが意外にその歴史は浅く、電気工事向けに1960年代の後半ごろに作られたのが始まりと言われております。
そして徐々に使用用途に応じて現在の形となっていきました。
高所作業車が誕生するまではハシゴを使って高所に上って作業していたりと非常に危険だったと思われます。高所作業車が誕生したことによって、各段に安全性が向上しました。
高所作業車を製造している会社(日本)

国内で「トラック搭載型高所作業車」を製造している会社は実質2社となっており、それが「アイチコーポレーション」と「タダノ」です。
シェアについては「アイチコーポレーション」が少し「タダノ」を上回っております。
「自走型高所作業車」まで広げてみると他にも製造している会社があり、「前田製作所」「長野工業」「北越工業」「デンヨー」などが挙げられます。
ちなみに高所作業車の最大作業床高さを見てみると、過去に「タダノ」が「AT-880S」という高所作業車を販売しておりました。その最大高さは88mとなっております。
88m上空までいけるなんて恐怖以外の何物でもないですよね( ゚Д゚)
最後に
いかがだったでしょうか。
今回は「高所作業車」について解説させていただきました。細かく解説していくとキリが無くなってしまうので、今回はこの辺にしておきます。
いずれもっと詳しいところまで解説出来ればなと思います。
次回以降もクレーン車や他のはたらくくるまについて解説していきますので、記事を読んでいただけますと幸いです。
今回はこの辺で。
では。
2020年4月8日更新 動画版を製作しました!!