
みなさんこんにちは。今まで、一本橋とスラロームについてコツを書かせていただきましたが、今回は教習所の卒検での減点について書かせていただきたいと思います。ご存知の通り、卒検では「持点100点からの減点方式」が採用されています。卒検のコースを1通り回って、100点からミスごとに減点されていき、最終的に70点以上残っていれば「合格」となります。今回はミスごとの減点に焦点を当ててみたいと思います。
エンストについて
最初に説明するのは「エンスト」についてです。バイクのエンジンが止まってしまうことです。「AT免許」を取得する場合は気にしなくてよい項目ですが、「MT免許」を取得する場合は常に付きまとうものです。緊張してクラッチを早く離しすぎてエンストした…なんてことも起こりえます。そんな「エンスト」の減点は以下の通りです。
1回目のエンスト | 減点されない |
2回目のエンスト | 1回目と合わせて一気に10点の減点 |
3回目のエンスト | さらに5点減点で合計15点減点 |
4回目のエンスト | 20点減点となるが4回目のエンストで卒検中止となる |
注目して欲しいのは、1回目のエンストでは減点されないということです。少し安心ですね。ただ2回目のエンストをしてしまうと「10点減点」となります。これは1回のエンストごとに5点減点されていくのですが、1回目のミスの分を2回目のミスの時に減点されるという形となっています。「執行猶予」みたいな感じです。ただし、「踏切内」でエンストはしてしまった場合は「即失格」となりますのでご注意ください。踏切内で停止してしまうと重大事故に繋がる恐れがありますので、厳しくなっています。
スラロームでのタイムオーバーの減点
こちらは前回の記事でお話しした通りとなります。おさらいしてみましょう。 目標タイムが以下の通りです。
中型(400cc以下) | 8秒以内 |
大型(401cc以上) | 7秒以内 |
超過タイムごとの減点は以下の通りです。
合格タイムの超過 | 1秒超過ごとにマイナス5点 |
運転姿勢を保てない | マイナス5点 |
パイロンに軽度の接触 | マイナス20点 |
また、即失格になる項目もあります。以下のようなケースです。
- スラロームを通過出来ない
- 地面に足を付いてしまう
- コース外れ
- パイロンに激しく衝突
- エンストを起こす
前回もお話しした通り、 目標タイムを達成できないとしても1秒ごとに5点の減点程度ですので、タイムを達成しようとして失格になる程度のミスの可能性を上げてしまうのであれば元も子もありません。焦らずに落ち着いてトライすることが一番大切であると言えるでしょう。
一本橋でのタイム不足の減点
こちらも以前お話しした通りです。おさらいしておきましょう。目標タイムは以下の通りです。
小型二輪(50cc~125cc ) | 5秒以上 |
普通二輪(400cc以下) | 7秒以上 |
大型二輪(401cc以上) | 10秒以上 |
以上のタイムを下回って一本橋を早く渡りきってしまった場合は、減点対象となります。減点は1秒不足ごとに5点と定められています。また、以下の行為をしてしまった場合は即失格となります。
- 転倒する
- 一本橋に乗れない
- 通過出来ない
- 一本橋ほ踏み外す
- エンストを起こす
以上のようになります。落ち着いて行うことが大切だと言えるでしょう。
卒検のコース間違いについて
「コースを間違うと一気に減点されるのではないか」と思うところですが、コースを間違うことによる減点はありません。試験官から正規のコースに戻るよう指示がありますので、そちらに従ってください。ただ「コース間違いによる減点」はありませんが、正規のコースに戻るまでの間もしっかりと採点対象になりますのでご注意ください。コースを間違ってパニックになるかもしれませんが、確認等はしっかりと忘れないよう心掛けて下さい。
右足を地面に付ける行為による減点
バイクでは停止する際に付く足は「左足」であることが望ましいとされています。これはバイクで車道を走行する際はキープレフトで走行しますので、右足を地面に付いてしまうと、追い越してきた車に足を引かれる恐れがあるためです。教習所の卒検でも、右足を付けてしまうことにより減点対象となります。減点は以下の通りです。
初回 | 減点なし |
2回目 | 10点減点 |
3回目以降 | 1回ごとに5点減点 |
こちらも「エンスト」の時の同じような減点方式となっております。1回目が執行猶予でその分を2回目の時に引かれるという感じになります。ただし以下の場合は2回まで減点されません。
- ギアを1以外に入れて停止してしまったときに、ギアを入れなおすために右足をつく
- ギアを確認するために右足をつく
2回まで減点されないとはいえ、いずれは減点されてしまう項目ですので、ギアを1速に入れて停止する癖を教習中に身につけておきましょう。
その他「即失格」になる行為について
今まで、「エンスト」や「スラローム」、「一本橋」の即失格行為についてお話しさせていただきましたが、その他では以下の行為をした場合「即失格」になりますのでご注意ください。
- 急制動での転倒
- 急制動での停止線超え
- 急制動の2回目の挑戦でも失敗した時
- 一時不停止(信号待ち、踏切直前など)
- 最後にバイクから降りた後にバイクが転倒した時
急制動ですが、「雨の日」は停止線が3m長くなります。恐らく教習の段階で説明されているとは思いますが、「急制動」は一発勝負です。緊張するとは思いますが、注意して臨んでください。
あと、卒検が終わってバイクから降りた後にバイクが転倒してしまうと「即失格」となってしまいます。コースを回り終わって気が抜けるところではありますが、サイドスタンドはしっかりと確認するように注意しましょう。
最後に
いかがだったでしょうか、その他にも巻き込み確認忘れなど細かい減点要素はありますが、大きな減点要素は今回お話しした通りです。緊張するとは思いますが、あまりガチガチにならずリラックスして臨むようにしましょう。少しでもみなさんの参考になれば幸いです。
では。